音楽活動も進む道が間違っていれば報われない!
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- 8月25日
- 読了時間: 6分
更新日:10月3日

こんにちは、阿部です。
私は長年、大手レコード会社にてレーベルプロモーションとマネジメントプロダクションの両方を兼務し、アーティストの“生業としての音楽”を支える「音楽ビジネスのゼネラリスト」として活動してきました。
アーティスト・マネジメントの仕事は、アーティストのすべての活動に関わりながら、
本人の目指す方向と、プロダクションの目的を両立させていくものです。
音源リリースの計画から、コンサートの実施、アーティストの「見せ方」を設計するブランディングまで、幅広く手がけてきました。
一方、レーベルは音源(=作品)を世の中に届け、ヒットにつなげるための戦略を練り、宣伝・プロモーションを担います。また、夏の定番イベントとなった「a-nation」では、立ち上げプロデューサーとして企画運営に関わらせていただきました。
その後、独立し、アーティストサポートや地域発信型野外フェス《one+nation music circus》などの音楽イベント運営を行っています。
この記事では、これまでの経験を通して得た知見をもとに、「これからの音楽業界で生き残っていくために、アーティストに本当に必要な4つの要素」についてお伝えしていきます。
この記事は、
・現在、音楽活動をされているアーティストの方
・すでに活動しているが、将来や方向性に不安を感じている
・SNSやプロモーションなど「音楽以外」の要素に悩んでいる
・メジャー or インディー問わず、“生業としての音楽”を真剣に考えている人
・音楽大学や専門学校に通っている学生のかた
・本質的なアーティスト像を学びたいと感じている
などに向けてお話をさせていただいています。
よく「努力は報われる」と耳にしますが、本当にそうでしょうか?たとえば、こんな言葉があります。

つまり、「正しい戦略と道筋」がなければ、いくら努力しても無駄になる。ということです。経営の世界でも同じような言葉があります。

共通しているのは、「間違った道」で努力しても報われないということ。これは、音楽アーティストの世界でもまったく同じです。
「道」とは単なるルートやテクニックの話ではありません。
私は、アーティストとしての“道”には2つの要素があると考えています。
1つ目:アーティストとしての心構え
2つ目:音楽活動の進め方(戦略)
まず、1つ目の「心構え」についてお話しします。
なぜなら、どれだけ音楽スキルが高くても、心構えを誤ると、その活動は長続きせず、成果にもつながらないからです。では、音楽アーティストがよく陥ってしまう「6つの心の落とし穴=症候群」を紹介します。
音楽アーティストが陥る「6つの症候群」
1、 歌っている自分が「大好き」症候群
(自身のため音楽活動)「見られたい」「褒められたい」という承認欲求が強く、音楽が“自己表現”ではなく“自己顕示”になってしまっているタイプです。表現の軸が「自分中心」になってしまうと、聴き手との接点が見えなくなります。
2、自画自賛症候群
(無計画な音楽活動)明確な戦略もなく、「歌ってるだけで満足!」という自己肯定感で突き進むタイプです。趣味とプロの境界線を曖昧にし努力が空回りしてしまいがちです。
3、真似事症候群
(無知識な活動)有名アーティストの表面だけを模倣し、「自分も同じように成功できるはず」と思い込んでしまうタイプ。成功の裏にある試行錯誤や蓄積された経験を無視し、安易なショートカットを選んでしまいます。
4、目的地のない旅への妄想症候群
(目的がない)「なぜ音楽をやっているのか?」が自分でもよくわかっていないまま活動しているタイプです。演奏や創作そのものが目的になってしまい、方向性のない“漂流”状態に陥ります。
5、「いいね」数症候群
(外部評価への依存・本質の見落とし)再生数やフォロワー数といった“数字”に振り回されてしまうタイプ。音楽を通して何を伝えたいのかという本質を見失い、評価されることが目的になってしまいます。
6、自己防衛症候群
(行動しない)「時間がない」「環境が悪い」「まだ準備中」など、外的要因を理由にして行動を先延ばしにするタイプです。夢は語るのに、具体的な行動に移せない状態では、前には進めません。
これら6つの症候群は、誰にでも起こりうるものです。重要なのは、気づき、そして軌道修正すること。まずは、心構えから整わせることです。自身にとっての「音楽とは?」を知ることです。
次に2つ目ですが、これは音楽活動の進め方=戦略になります。あなたが今している努力は、「戦略のある努力」でしょうか?感覚や勢いだけで動き続けていませんか?
音楽を仕事にしようとするなら、感性だけではなく戦略的な思考が不可欠!
ここでは、よくある“戦略ミス”を紹介しながら、正しい進め方の考え方をお伝えします。
戦略の落とし穴
1、「とりあえず投稿」戦略
→ゴールが見えないSNS投稿、自己満足で終わるPR。
・目的が曖昧なまま動画や楽曲を投稿し続けていませんか?
・「バズったらいいな」ではなく、「誰に・なぜ・どう届けたいか」が必要。
2、コンテンツを“作品”としか捉えていない
→アートは素晴らしい。でも届けるには“設計”がいる。
・どれだけ良い音楽を書いても、届ける仕組みがなければ誰の耳にも届きません。
音楽は「届けて初めて意味を持つ」という視点を忘れずに。
3、ゴール設計がない
→夢は語るけど、「いつまでに」「何を達成したいか」が見えない。
・年間計画や数ヶ月ごとのマイルストーンはありますか?
・ゴールがないと、何を選ぶべきかの判断基準が曖昧になります。
4、リスナーや市場を“無視”している
→「自分の好きなことだけやる」では広がらない。
・アート性と商業性のバランスが大切。・リスナーの「変化」や「ニーズ」にどう応えるか?を意識できているか。
このような「落とし穴」にハマらないように、戦略的に音楽活動を組み立てるための5つの視点を紹介します。
音楽戦略を立てるための5つの視点
1、「誰に届けたいのか?」を明確にする
・ターゲットは“全員”では届かない。
・例えば:「過去の自分のように悩んでいる20代女性」など具体化する。
2、ゴールから逆算して動く
・3ヶ月・半年・1年後にどうなっていたいかを設定。
・ゴールから逆算して、今月・今週やるべきことを明確にする。
3、音楽を“届ける導線”を設計する
・楽曲をリリース→聴かれる→フォローされる→ライブや商品へ
・この導線が“体験としてどうつながるか”を考える。
4、他者の力を借りる
・自分一人では見えないことも多い。
・客観的に見てくれる人との対話が戦略を磨く。
5、自分の音楽に「社会的意味」を持たせる
・ただ好きだからやる!だけでは継続しない。
・自分の音楽が「誰の人生の何に貢献できるのか?」を考えることで活動の軸が強くなる。
音楽アーティストとして夢を追うことは、美しく、素敵なことです。
でも、夢を現実に変えるには、心構えだけでなく戦略が必要です。
あなたの努力が本当に報われるように、ぜひこの「心構え」と「進め方」の2つの“道”を問いただしてみてください。
私は、アーティストと共創するパートナーシップ型「Re:scale music artist partners(=Re:MAP)」を運営しています。
これまで音楽業界の現場で培ってきた経験や実績をもとに、これからの時代に必要な音楽活動設計や仕組みをアーティスト一人ひとりに“伴走型”で支援するプログラムです。目的を共に描き、共に叶えていく。そんな仲間として、一緒に歩んでいきませんか?
ご興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
一緒にあなたの音楽人生における次のステージを創りましょう。
Re:scale music artist partners(=Re:MAP)




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